【来歴】長徳寺の僧、大器和尚(永禄年間)朝課勤行のとき、美しい女が参詣することが数日続いたので、そのわけを尋ねたところ「私は門前の淵に住む大蛇である。永年高僧の出現を待っていたが大器和尚の法力によって済度を受けたいので毎日参詣している」と述べた。そこで和尚は女に戒めを授け蛇身に転じさせた。女は御礼として竜鱗と桜の種を贈った。この竜鱗は淵鱗大龍王として当寺に伝え、桜種はこれを本堂に蒔いた。これが古来名木として今に繋がり龍王桜と呼ぶようになった。裏山の山道は龍が天上に昇る為に付けられたものと言い伝えられている。
所在 三重県安芸郡芸濃町雲林院宇浦の谷107番地 長徳寺境内
県指定天然記念物
周囲 50cm
樹高 3 m
平年開花日4月中旬
長徳寺の竜王桜は代々植次がれて来たものと推測されます。里桜の性質を持ち他に類を見ない桜です。開花はソメイヨシノなどの桜より2週間ほど遅れるので,何度も足を運び満開の機会を得ました。龍が天上に昇ったと言われている山は写真左手にあり記実の通りの山道もありました。 |
長徳寺は芸濃町の町外れにある寺です。訪れる人もいない静かな場所に竜王桜は咲いています。資料にはこの桜はフゲンザクラとありますが,実際のフゲンザクラは花びらの多い品種でこの桜は、山桜に近い異種と思われます。花の開花と同時に多くの葉が出るのも特徴です。 |
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