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吉野の桜

私の桜巨木巡礼写真集をブログで紹介します。日本の桜を撮影してから30年余りの歳月が流れましたが,現在の各桜の現状と一致しない事をご了承ください。編集の関係から写真集とはページの流れが異なります。19年掛けて全国の主立った桜を見て回りました。日本には多くの桜の銘木、景勝地があります。とても一人の人間が一生かけても回りきれるものではありません。私の出会った桜としてご覧になっていただければ幸いです。
 それでは第一番目に吉野の桜をご覧ください。

現状 全山山桜で4月10日頃から下千本が咲き始め、中千本、上千本,5月に入って奥千本が満開になる。特に満開の上千本が美しい。

来歴 吉野の山の起源は、役行者が大峰山で感得した蔵王権現を桜の木に刻み,本尊にしたことからと言われ、以来桜は神木として信徒による献木、植木をかさねその数を増やした。修験道の隆盛した鎌倉初期に最も盛んだったが,現在でも年に100本以上の苗木が植えられている。桜の実をついばんだ鳥が,その種をまき散らして自生の桜が増える事から,吉野では鳥を(権現様の使い)と呼び、餅を鳥に供する(鳥供養)が行われて来た。

所在 奈良県吉野郡吉野町
吉野の桜を撮影するには、夜間交通規制がかかる前にこの場所で一夜を過ごし,朝5時から辺りが明るくなって来た頃に撮影開始となります。私の周りには10名ほどのカメラマンがいます。私は前の晩から場所取りをしていたのでベストポジションで撮影出来ました。吉野の桜は特にこの上千本の桜が最も美しく蔵王堂からこの上千本の桜を見上げても,その美しさは変わりません。またこの桜の山の散策道を歩くと山桜が身近に感じられ、この山桜を愛し続けた古代の人々の思いが伝わるようです。吉野の桜は日本を代表する桜の景勝地で、その歴史や規模の壮大さなど一度は見に行きたい桜の名所です。この桜の撮影当時はデジタルカメラなどありませんから、カラーポジフィルムです。私が使っていたフィルムは8×10インチの特大フィルムです。A4サイズくらいの大きさで、畳一枚分まで引き延ばしても粒子は見えません。当日使っていた三脚が15キロありました。8×10インチで撮影した写真は原版のままお見せします。今はすっかり姿を消してしまったカラーポジフルムを懐かしんでご覧になってください。原版表示はこの吉野の桜のみとなります。これから紹介する桜は同じ8×10インチのポジフルムで撮影したものです。


上千本の桜を山の中腹から見上げた写真です。このように山桜の間を縫うように散策道があり吉野の桜を色々な角度から観賞出来ます。吉野の桜は正に日本一の桜の山です。


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